こんにちは。5教科個別指導WINDS美園教室塾長です。
1年生の数学の教科書に目を通していたら、面白いトピックが掲載されていました。
ズバリ、
「0でわることはできる?」
4÷0と0÷4の違いをしっかりと理解している人って、年齢問わず意外と多くはない気がします。
っていうこともあり、目を引いたのですが、
教科書では、
“①3÷0=□とすると、□×0=3となります。この□にあてはまる数字はないので、3÷0の商はありません。”
中学校 数学1 学校図書
“②0÷0=□とすると、□×0=0となります。この□にはどんな数を入れてもよいので、0÷0の商は1つに決まりません。”
と解答が記載されています。
さて、皆さんはこの説明を読んで、面白さを感じるでしょうか?
私の感想は、
「つまらんがな(。-∀-)!」
決して批判の気持ちはありません!
ただ、もったいないな~、と。
本文のバリバリの指導内容だったらこの説明でもわかるけれど、もろ”Tea Break=ちょっと休憩”って書いてあるところの内容なのに、この硬さデスカ。
せっかくちょっと休憩で、生徒にもっと数学に興味持ってもらえるような内容なのに、もったいないな~、と。
私はこのトピックと一緒に、「0」の歴史について知ると、もっと面白さがでてくると思うんですよね!
ということで、今回は「0」の歴史と「0でわる」ということについて記載していきます。
※ただし読んで「面白くな!」と思ったとしても責任は取りませんので、悪しからず(;・∀・)
まず、もともとヨーロッパの世界には、「0」がありませんでした。
ですので、大きい数字を書くときに、ま~たくさんのローマ数字を並べなくてはいけなかったんですね。
例えば、16を表したいときには、
XVI=10+5+1
のようにしなければいけませんでした。
XとかIとかVとかCとかLとかたくさんの数字の意味&その組み合わせ方&順番で足したり引いたり違ってくる、なんてことを全部覚えるってなまら大変ですよね。
そう考えると、当時のヨーロッパの人たちは「0」がないなかで、すごい頑張っていたんだと思います(@_@)
しかし、一方そのころインドでは、そういったわずらわしさを無くすために、
マルを1つ書くことで、「何もありません」ということを表現していました。
このマルにより、例えば20は、
「十の位には10が2個、そして一の位には何もありません」
という意味になります。
そしてそのインド人が使っていたマルは、いつしかゼロという数字として、ヨーロッパの世界にもたらされました。
1×0=0
123,456,789×0=0
987,654,321,987,654×0=0
「え?だから何?当たり前じゃん(・´з`・)」
と思ったあなた!
いったん目を閉じ、98=XCVIIIとあらわしていた、「何もありません」をあらわす数字を持っていなかった、当時のヨーロッパの人たちの気持ちになって考えてみましょう!
「0」=そこには何もありません、という数字があるだけで98は、
「十の位には10が9個、そして一の位には1が8個あります」
という意味になるのです。
分かりやすい数字の表記をできるようになったこともそうですが、何より「0」が持つ、
どんな数字も0をかけると0になってしまう
全てを内包し「無」に変えてしまう、ブラックホールさながらの「0」の絶大な威力
に、当時のヨーロッパの人たちは衝撃を受け、その威力ゆえに、
「0」=「悪魔の数字」
と呼びました。
と、これがまずは「0」の歴史です。
しかし、実はこの強大な悪魔は、
「あるたった1つの約束つき」
で私たちに「0」の使用を許してくれたのです。
その約束とは、
「決して0でわってはいけない!」
そして続けざまに悪魔が言うには、
「この約束を破れば、数学の世界を破壊してやる!」
という、何とも悪魔級な恐怖の脅しつきの約束です。
この悪魔との約束を現代に至るまで、私たち人間は守り続けて数学に触れてきました。
さて、唐突ですが、質問です。
0÷4=?
答えは「0」です。
では、
4÷0=?
これこそが絶対にしてはいけない悪魔との約束=「0でわる」ことです。
では、この約束を一度ノリで破ってみましょう。(笑)
例えば、
1×0=0
2×0=0
三段論法(a=c b=c ならば a=b)で考えると、
1×0=2×0
になります。
では、イザ悪魔との約束を破って、両辺を「0でわって」みましょう!(笑)
1×0÷0=2×0÷0
すると、、、、、、、、、、、、
「1=2」
になります!
、、、、、、、あれΣ(゚Д゚)?
はい!これこそが悪魔がいう「数学の世界の破壊」なんですΣ(゚Д゚)!
だからこそ、私たちは「0でわること」はできないし、絶対にしてはいけないのです!
、、、って私なら説明するかな(/・ω・)/
長くなりましたが、この方がストーリー性もあって、少しか頭の中に残りそうな気がします。
※個人論ですが。
また、別口としては、
0÷4=0
…0個のリンゴを4人で「分ける」と、1人分は0個
4÷0=×
…4個のリンゴを0人で「分ける」と、そもそも人がいないので、「分ける」という行為が成り立たない
だから0でわっちゃダメ!
っていうのもありかなと。
「分ける」という行為には大前提として人の存在が不可欠ですから。
さて、このような説明をバリバリ文系大学出身の私ができるようになったのは、とある小説のおかげでした。
当時高校数学があまり好きになれず、でも受験で使うから数学との間柄を修復しなければいけない想いに駆られていた私は、別の角度=授業外から数学に触れてみることにしました。
本屋で数学の本を見ているうちに、とある数学が関連する小説がありました。
小説はもっぱらミステリーもの、特に探偵ものや刑事ものが大好きだった私にとって、
数学×探偵もののコラボは即買いでした。
その小説というのが、
”浜村渚の計算ノート”
中学生の渚さんが数学の知識を使って、悪の数学者集団が起こした事件を解決していく、という構成の小説です。
※渚さんは正しくは探偵ではないのですが、他に言いようもなく、、、
この小説は、数学が苦手な登場人物が主人公と関わることで、だんだん数学を純粋に好きになっていく。
そして読者も読んでいく中で、「へ~」とか「ほ~~」と思える内容がたくさんあることで、純粋に数学を好きになっていく、おもしろいと思えるようになっていく力があります。
ただ、これを読んだからと言って、受験数学を好きになれたかはまた別の話でしたが(笑)
少なくともこのシリーズを読んで得た、面白い!という気持ちとその気持ちと関連して記憶された知識は私の中に残っています。
著者や出版社の回し者では決してありませんが、漫画版も出ているので、興味があるかたはぜひご一読を。
今回は、「0でわること」について私なりに深堀して説明してみました。
少しでも面白いと感じていただけたらうれしいです!
では、このへんで(/・ω・)/
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